「地方でのんびりフリーランスエンジニアとして活動したい」
「両親と一緒に暮らすため、地方を拠点に活動したい」
などフリーランスとして地方で活動したいという方がいますが、その反面「本当に地方でフリーランスエンジニアとしてやっていけるのか」という不安もあるかと思います。
本記事では地方フリーランスエンジニアを目指している方に向けて
- 地方フリーランスエンジニアの実態
- 地方フリーランスとして活動するときのメリット・デメリット
- 地方フリーランスエンジニアの仕事の獲得方法
について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
地方で働くフリーランスエンジニアの実態
フリーランスエンジニアは、東京、大阪等の都会を中心として活動する方がほとんどです。
その理由としては案件が都会の方が多いため、仕事を獲得しやすいということにあります。
残念ながら地方の常駐案件は都会に比べると圧倒的に少ないというのが現状であり、地方で活動するフリーランスエンジニアの多くが案件獲得に苦労するといったことが多いです。
フリーランスとして活動するのであれば、都会で活動するほうが圧倒的に有利と言えるでしょう。
一方、コロナ禍の影響もあり、リモートで仕事ができるといった環境が以前と比べてかなり発展しているため、リモート案件が伸びており、地方でフリーランスエンジニアとして活動する方が増えています。
地方でフリーランスエンジニアは、リモート案件を獲得できるかが地方フリーランスとして活動するためのカギとなります。
地方でフリーランス活動をするデメリットは?
地方で活動するフリーランスについてのデメリットについて解説していきます。
営業活動がしにくい
前述でのお話しましたが、地方での常駐案件は都会に比べると圧倒的に少ないというのが現状です。
地方企業は、フリーランス自体の認知度も低いといったこともあり、フリーランスの扱い方に乏しいため、なかなかフリーランスに対して案件を依頼するといった文化がありません。
クライアントがシステム開発を依頼する場合、基本的にIT企業に向けての依頼が中心となりますし、社会的信頼性の低いフリーランス個人に向けて案件を依頼するといったことは非常に少ないです。
IT企業の人材が足りない場合でも、フリーランスを雇うのではなく、他の企業から派遣といった形で人員を導入することが多いため、個人で営業活動を行い仕事を獲得するといったことが非常に難しくなっています。
フリーランス交流会に参加しにくい
フリーランス交流会は、企業やフリーランスが参加する交流会であり、企業への営業、フリーランス同士の意見交換などができる場所です。
企業への営業活動を行い案件を獲得するチャンスや、他のフリーランスがどうやって案件を獲得しているかなどの情報を得ることができる非常に有用なものですが、地方ではフリーランス交流会の開催がほとんどありません。
フリーランスにとって案件を獲得するためには、人脈や情報は非常に重要なものではありますが、地方で活動するデメリットとしては人脈、情報の獲得する機会が都会に比べて圧倒的に少ないといったことになります。
報酬が少ない
地方と東京の案件を比べると、年収で言えば100万円以上の差は出るでしょう。
これはフリーランスに限らず会社員でも同様です。求められるスキルに差がなくても、やはり東京の案件のほうが報酬が多いです。
ちなみに報酬に格差が生まれる理由としては「生産性」にあります。
企業同士の関わりや、労働人口による仕事の大小で地域格差がどうしても生まれてしまいます。地方の場合はクライアントが中小企業、関わる人数も少ない場合が多いため、利益も違いますからその分賃金にも影響してきます。
ただし、リモート案件に関しては報酬に差はありません。地方、東京で同じ在宅ワーク案件を行っている場合、関わるクライアントは同じなので、賃金に差は出ることはないのです。(常駐案件に比べてリモート案件の単価は低い傾向にありますが・・・)
インフラエンジニアはかなり不利
インフラエンジニアの場合、現場での作業が必要なものが多いため、常駐案件がメインとなります。
リモート案件に頼れない分、プログラマーやシステムエンジニアに比べて案件数は少ないでしょう。
インフラエンジニアであれば、インフラエンジニア案件ナビ等のインフラエンジニアに特化したサイトで案件探しをすると良いでしょう。
地方案件だけでなく、AWSインフラなどのフルリモート可能な案件もありますので、仕事を探しやすいかと思います。
地方でフリーランス活動をするメリットは?
地方で活動するフリーランスのメリットについても解説していきます。
精神的なストレスが少ない
地方で活動するフリーランスの最大のメリットは精神的ストレスが少ないことです。
東京などの都会では満員電車による通勤、車移動の混雑など通勤時間帯においてイライラすることが多々あります。
電車においては待ち時間が少ないなどのメリットもありますが、観光スポットや遊びに行くときにも人の混雑が予想され、何かと人が多すぎる点において問題があります。
また仕事面においても、東京の案件は納期や求められるスキルが高いため、クライアントの要求に応えなければいけないプレッシャーが地方に比べて非常に大きいです。
物価が安い
地方は東京に比べて物価が安いため、駅、コンビニ、薬局、スーパーが近いなどの良物件に関しても比較的安い金額で借りることができます。
特に在宅ワークで働く方は、仕事をするための環境を整えることが重要であるので、家賃を安く借りることができるというのは非常に大きなメリットでもあります。
家賃の安い物件を借りると、騒音問題に悩まされることがあり、仕事に集中できないなどの支障をきたしてしまうため、仕事環境というのは非常に重要です。
東京の案件のほうが確かに報酬は高いですが、家賃等の経費面を考慮するとそこまで報酬額は変わらない場合もあります。
求められるスキルが低い
都市部に比べて地方案件はフリーランスに求められるスキルが低いので、スキルや実績面を考慮すると案件に応募するための敷居は低いということがメリットのひとつです。
地方企業は都市部に比べて技術導入等が遅いことや、都市部では当たり前のことができていない企業が多々あります。
例えばホームページを持っていない企業や、あっても運営しきれていない企業、自社向けのアプリが整っていない企業などが地方ではあふれています。
そのような場合、フリーランスに求められるものは高度なスキルではなく、基本的にスキルとなってきます。
IT戦略が整っていない企業が多く眠っている分、営業を上手く行うことができれば良質な案件の獲得ができるかもしれません。
地方でフリーランスエンジニアが案件を獲得する方法は?
地方でフリーランスエンジニアの案件を獲得する方法について解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
知人・友人の紹介
会社時代に得た人脈や、友人から仕事を紹介してもらうという方法です。
ただし、こちらに関してはかなりハードルは高いかと思います。
会社勤務時に独立を意識しながら行動していた方なら人脈の確保はできているかもしれませんが、意識せずに会社時代を過ごしてきた方はなかなか案件を確保できるルートは整っていないかと思います。
最初にきっかけ作りはかなり苦労するはずです。
人脈を持っていない方は、フリーランス交流会や、地方コミュニティなどのイベントがあれば積極的に参加するようにし、少しでも企業との繋がりを持てるよう行動していきましょう。
直接企業にアポイントをとり、営業活動を行うという方法もありますが、営業経験のない方には難しいですし、信頼関係がない企業に営業を行ってもアポイントをとることすらかなり厳しいかと思います。
フリーランスエンジニア専用サイトを利用する
フリーランスエンジニア専用サイトとは「フリーランス向けの案件を紹介してくれるサイト」のことです。
各サイトに在籍する専属コンサルタントがフリーランスの要望に沿った案件を紹介してくれるサイトですので、営業活動を行わずに案件を獲得できます。
会員登録、システム利用料は無料ですので、地方でフリーランスエンジニアを始めるのであれば、案件確保が安定して行えるまではフリーランス専用サイトを利用したほうが良いでしょう。
案件に参画できた際に10%前後の仲介手数料がとられることになりますが、営業に費やす時間等を考慮すれば安いものかと思います。
ただし、ほとんどのフリーランスエンジニア専用サイトは、東京、大阪などの都市部向けの案件が多いため、案件紹介されない可能性がありますので、以下のサイトを利用すると良いでしょう。
クラウドソーシングサイトを利用する
クラウドソーシングサイトとは「個人や企業が依頼する案件に対して誰でも応募することができるサイト」です。
クラウドソーシングサイトで扱う案件の特徴としては、ほとんどがリモートでできる仕事であることです。
また、短期間で終わるような仕事が多いため、気軽に応募することができる点においても魅力の一つと言えます。
ただし、フリーランスエンジニア専用サイトに比べると報酬額がかなり低くなってしまうため、高い年収を稼ぎたいという方には向いていないサイトかと思います。どちらかというと副業向けのサイトです。
今回、地方フリーランス向けの案件獲得方法としてクラウドソーシングサイトを紹介した理由としては、地方でフリーランスエンジニアとして活動する前に、まずは副業としてやってみて、本当にフリーランスエンジニアとして活動できるのか試してみるといったやり方を提案したいからです。
会社員を辞めていざフリーランスエンジニアとして活動したときにまったく稼げないといった状況にならないために副業から始めてみるといった方法もあります。
クラウドソーシングサイトは短期間で終わる仕事が多いため、様々なクライアントとの繋がりを作れるといった意味でも、今後の案件のルート確保につながりますので、やってみて損はないかと思います。
最後に
地方でフリーランスエンジニアとして活動する場合、案件を獲得するといった面でどうしても不利になってしまいます。
案件を確実に確保するためにフリーランスエンジニア専用サイトを利用してみることや、フリーランスになる前にクラウドソーシングサイトで副業として試してみるなどを行ってみると良いでしょう。
フリーランスエンジニアの活動を続けていけば様々なクライアントとの繋がりができますので、安定的な案件の獲得を目指してみてください。