結論から言うと、いきなり未経験からフリーランスライターになるのは難しいです。収入面で必ず苦労することになります。
未経験からフリーランスライターを目指すのであれば「単価の高い案件」「安定した仕事量の確保」などフリーランスとして活動できるラインを段階的に達成してからフリーランスに転向していく必要があります。
本記事では未経験からフリーランスライターを目指している方に向けて
- フリーランスライターの年収は?
- 未経験~上級者ごとの収入の目安
- 未経験からフリーランスライターを目指すためのステップ
- フリーランスライターに関するQ&A
などを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスライターの年収は?
「フリーランス白書2019」によるとフリーランスライター年収は「32%が200万円以下」「26.9%が200~400万円」となっており、過半数以上の年収は400万円以下となっています。
ただしフリーランスは人によってスキルや働く時間が変わってきますので、上記のデータはあくまで参考程度にとどめておいてください。
月30万円を達成させるための目安は?
フリーランスは「1文字当たり◯◯円」といった文字単価の報酬体系が基本であり持っているスキルによって単価が変わってきます。
例えば月収30万円を目指す場合、1か月でどれくらい記事を執筆すればよいのでしょうか。
経験 | 文字単価 | 1記事あたり(5,000文字)の報酬 | 月の記事本数 |
未経験 | 0.1円~0.5円 | 500円~2,500円 | 120本~600本 |
初心者 | 1.0円 | 5,000円 | 60本 |
中級者 | 3.0円 | 15,000円 | 20本 |
上級者 | 10円 | 50,000円 | 6本 |
1日に作成できる記事数は1~2本が限界であり、未経験の方がいきなり月収30万円を達成するのは非現実的です。
未経験ですと1日1本記事を作成したとしたときに単純計算で月の収入は15,000円~75,000円となります。
「未経験」「初心者」の方がいきなりフリーランスとして独立しても収入面で必ず苦労することになり、挫折してしまう方がほとんどです。
「中級者」くらいのスキル・実績を確保してからフリーランスとして活動するとよいでしょう。
一日でどれくらい記事作成できる?
記事を書く速さは人それぞれですが、大体5,000文字で3~4時間くらいかかります。
ただし記事を書くためには書く内容に関する調査等が必要であるため、1記事(5,000文字)を書くにあたって5~6時間くらいかかると思っておいてください。
なので一日に作成できる記事数としては1日1本を目安として考えましょう。
ライター関連の会社や副業をやっていた方はフリーランスライターとして成功しやすい
フリーランスライターに転向したときに成功しやすい例としては「ライター関連の会社で働いた経験がある」「副業でライター案件をこなした実績がある」方です。
なぜこの2パターンが成功しやすいかはどちらも「スキル」「実績」をすでに積んでいるからです。
「スキル」「実績」を証明できる方は単価の高い仕事を獲得しやすくなります。
あとは案件の受注先の確保さえできればフリーランスライターとして十分に活動していくことができますが、会社で働いた経験のある方はコネクションを持っていることが多いですし、副業をやっていた方も同様です。
フリーランスライターとして活動していくには「スキル」「実績」に加えて「案件の確保」も必要であり、安定的に仕事を依頼してくれるクライアントが確保できていればフリーランスライターとして十分に食べていくことができます。
未経験からフリーランスライターを目指すためのステップ
未経験からフリーランスライターを目指すときの手順について説明していきます。
ステップ1 セミナーやサイトでスキルを身につける
ライティング関連のセミナーに参加し、講習会を受けてスキルを身につける方法です。
ただしライティングスキルのセミナーは数えきれないくらいあり、どのセミナーに参加していいかわからないと思います。無料~有料のものまでありますが、絶対的に無料のセミナーをおすすめします。
理由として、私の実体験ではありますが、有料のセミナーの内容で役に立ったと思ったことがないからです。有料のセミナーの内容は無料のセミナーの内容と被るようなものであり「すでに知ってますよ」といったものがほとんどです。
ライティングスキルについての記事をみるだけでも十分にスキルは身に付きます。最低限以下の記事に書いてあることは学んでおきましょう。1記事大体5分ほどの内容ですので、20分ほどで読めるかと思います。
おすすめのセミナーに関してはA8.netが開催している以下のセミナーが非常に勉強になりました。記事として何を書けばよいのか、どういう構成で文章を書いていけばよいのかなどが学べます。中級者レベルアップセミナーはどちらかと言えばブロガー向けですがそれでも十分に勉強になる内容となっています。
※上記セミナーの中で「河合大志」さんが開催している「初心者ブロガーステップアップ講座」「◯月中級者レベルアップセミナー」がおすすめです。
ステップ2 副業としてスキル・実績作りを進める
未経験からいきなりフリーランスとして独立してしまうと収入源を完全に失ってしまう可能性があるので、まずは副業としてライターのスキル・実績を身につけていきましょう。
ライター案件をこなせば多少の収入源を得られますが、やはり未経験・初心者レベルの報酬しかもらえないのである程度の収入源を期待できるレベルになるまでは副業でスキル・実績を身につけましょう。
また副業でクライアントから仕事をもらうことだけではなく、仕事の受注先を確保するということも目標にしながら副業をしていくと良いです。
副業を始めれば場合は、クラウドソーシングサイトを利用するのがおすすめです。
クラウドソーシングサイトとは「個人や企業が依頼する案件を誰でも受けることができる」というサイトです。会員登録、システム利用料ともに無料ですので、気軽に副業を行えるというメリットがあります。
以下におすすめのクラウドソーシングサイトを紹介しておきます。
最初に行う案件としては案件の募集タイトルに「初心者向け」と記載されているものが良いでしょう。収入はほとんど発生しませんが、記事の書き方などを丁寧に説明してくれるクライアントもいるので、スキルを学びながら実績作りを行うことができます。
ステップ3 満足度の高い仕事の提供
仕事をする上で以下のことは必ず心がけておきましょう。
- 納期を守る
- 誤字、脱字がない丁寧な仕事(最終チェック作業を丁寧に!)
- クライアントの要望に沿った成果物の提出
- レスポンスが速い対応
- 情報漏洩は絶対にしない
実績作りは大切ですが「実績の質」もかなり重要になってきます。丁寧な仕事をすることでクライアントからの信頼を得ることで、「継続的な仕事の依頼」「単価の高い仕事」にもつながります。
ステップ4 クライアントの確保
スキル・実績をある程度積んでいったのちに、仕事を依頼してくれるクライアントを確保する必要があります。
フリーランスとして活動するうえで、安定的に仕事を依頼してくれるクライアントとつながりを持っておかないと、安定した収入を得ることは難しいです。
例えばクラウドソーシングサイトで言えば「継続依頼あり」みたいな内容が記載されているクライアントと仕事を行い、クライアントが納得のいく成果物が提出できれば次回以降の仕事につながります。
継続的に仕事を依頼してくれるクライアントは、「良い記事を書いてくれる」という信頼度込みで依頼をしてくれるのため、単価を上げてくれたり、単価交渉が行いやすいというのもメリットです。
安定した受注先を確保するためにも、「継続的に仕事の依頼をしてくれるクライアントの確保」を意識しながら案件をこなしていきましょう。
クラウドソーシングサイト以外で案件を獲得する方法は?
ライターとしての最終目標は、クラウドソーシングサイトを経由せずに案件の依頼を獲得したいところです。
やはりクラウドソーシングサイトで応募をかけている案件は単価が低いものが多いのと、案件を達成したときに手数料がとられてしまうため100%の報酬を受け取るためにも直接あなたに案件の依頼をしてくれるクライアントのコネを作るべきです。
クラウドソーシングサイトで継続して案件を依頼してくれる方は、もちろん直接契約できる可能性が高いクライアントですが、クラウドソーシングサイト以外でも直接案件の依頼をしてくれる方を探す方法について紹介していきます。
ただしこれから紹介する方法は実績がないと厳しい募集方法ですので、実績を十分に作ってから以下の方法を試してみてください。
SNSから案件を出しているクライアントを探す
ツイッターから案件を応募する方法があります。
例えばツイッターですと「#ライター募集」などのハッシュダグを使って検索すれば出てきます。例えば以下のようなライターを募集している方のツイートが検索結果にでてきますので、経歴とポートフォリオを添付しメッセージを送ってみてください。
あきやま@YouTubeライター×動画編集(時々) (@slopachi_bit9)
【ライター募集!】
◎ジャンル:不動産
◎金額:8,000円/本(約3,000文字)
◎納期:週1〜2本
◎その他:
①ポートフォリオのご提示
②専業か副業か自分の手が回らなくなってきたので、どなたかお手伝い願います…😭
気になる方はお気軽にDMください!
引用元:ツイッター
ライターズワークス✏️🎥ライティング案件マッチングサービス (@writers_works)
【#ライター募集 #テック系メディア】
テック系メディアで執筆が可能なライターを募集します!
こちらの依頼の最低記事単価は20,000円(税抜)です。
プロフのURLから、ライター登録をお願いします。その際に、備考に『テック系ライター募集の件』と添えてください。
引用元:ツイッター
ふじい編集長/法人でライターチーム運営 (@fk_promotion)
【新規ライター募集】
僕と一緒に働けるライターを募集します!🔥
詳細は以下の記事で説明していますので、「我こそは!」という方は、実績と希望単価を添えてDMください。
お待ちしています!
引用元:ツイッター
SNSで募集をかける
「#WEBライター」のハッシュタグをつけて自分から「ライター案件をやりますよ」という固定ツイートをつぶやいて仕事を募集する方法です。
ただしこちらの方法は拡散力がないと、ライター案件を依頼したいクライアントの目に届かない可能性があるので、拡散力の高い方やWEBライター同士の相互フォローを作り、固定ツイートには「#拡散希望」のタグを追加でつけると良いでしょう。
相互フォローの作り方としては、フォローをこちらから行えば大体向こう側もフォローしてくれますので、一日30人くらいフォローをしていけば1か月でかなりの人数のフォロワーができるかと思います。
注意点としては1日にフォローできるアカウント数は最大400人と決まっていますが、フォロワーの数によってフォローできる人数が変わります。アカウントを新規で作った場合は、30人程度で制限がかかってしまうので、やはり最初のうちは30人を目途にフォローしていくと良いでしょう。
クラウドソーシングサイトのみでは月30万円稼ぐことは可能?
クラウドソーシングサイトのみで月30万円稼ぐのは正直かなり厳しいかと思います。
理由としてはクラウドソーシングサイトの単価が低いことと、手数料が高いという点にあります。
スキル・実績・コネ作りにおいては有用なサイトですが、「稼ぐ」という点についてはあまり向いていないサイトです。
月30万円を目指すのであれば、サイトを経由せずに直接あなたに案件を依頼してくれるクライアントを確保するのが望ましいでしょう。
直接依頼してくる案件は、クライアントからの信頼料込みで依頼される案件のため、単価が高いものが多く、また手数料も取られないので高い報酬が見込めます。
最後に
未経験でいきなりフリーランスライターになるのはやめましょう。
まずは副業などでライター活動をしてみて、スキル・実績を積んでからフリーランスライターを目指しましょう。
収入を確保できないままフリーランスになっても必ず後悔します。副業でライターの感触を確かめて自分が本当にライターとして活動していけるかをしっかり判断してからフリーランスとして独立することをおすすめします。